CAGEDシステムの攻略
『
【音楽理論003】ギター・コードの仕組み
』で解説した5つの基本フォーム(CAGED)を理論的に理解した後は、その活用法を身に着けていく練習を始めることになります。
とはいっても5つの基本フォーム(CAGED)の指板上の配置を覚えるには地道な練習が必要ですし、それなりに時間もかかります。
せっかくその覚悟を決めて取り組み始めたのに、上達を実感できないエクササイズを紹介する教則本ばかりで途方に暮れてしまった方もいらっしゃるのではないでしょうか。
かくいう私もその一人でした。
そこに活路を見い出してくれた教則本が宮嶋洋輔さんの『コードトーン・アドリブ・マスター・ブック』です。
そこに紹介されていた“ボックス・ポジション”という発想でコードトーン・エクササイズを見直してみたら、ギターの指板上に音の配置が見えてくるようになったのです。
以下の動画では「コードトーン・エクササイズ」のコツや効用についてまとめてあります。
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一緒に行こうよ、愛のガンダーラ。 路地裏ギタークラブの工藤うらです。
今回はコードトーン・エクササイズというものを紹介しようと思っているんですけれど…
CAGEDシステムと呼ばれる五つの基本フォームを使いこなせるようになるにつれて、 欲しい響きのコードを独自に工夫することができるようになってきます。
CAGEDシステムの効用はそれだけではなくて、 アドリブのフレーズを導き出したり、歌の合間に“合いの手”―これは“フィル・イン”とか“おかず”とか“オブリガート”とか言ったりしますけど―そういったものを考えたり、 ベースラインを作ったりすることもできるようになります。
言ってみれば、作曲とかアレンジをしようとした時にぶつかる壁を乗り越えることができるようになってくるということです。
今回は、その段階に至る入り口としてのコードトーン・エクササイズというものを紹介しようと思っている次第です。
5つの基本フォーム(CAGED)の攻略法
『 ギター・コードの仕組み 』で解説したような五つの基本フォームを理論的に理解した後は、その活用法を身につけていけばいいだけになります。
そうは言いましても、五つの基本フォームの指板上の配置を覚えるには地道な練習が必要ですし、それなりに時間もかかるものです。
その覚悟を決めて取り組み始めましても、上達を実感できないエクササイズを紹介する教則本ばかりで、途方に暮れてしまった方もいらっしゃることと思います。 かくいう私もその一人でした。
そこに活路を見出してくれた教則本が、宮嶋洋輔さんの『コードトーン・アドリブ・マスターブック』です。 そこに紹介されていた“ボックス・ポジション”という発想で、コードトーン・エクササイズを見直してみたら、ギターの指板上に音の配置が見えてくるようになりました。
ペンタの近道
『コードトーン・アドリブ・マスターブック』に書かれていたのは、 アドリブのフレーズを導き出したり、 歌の合間に合いの手を入れるフィル・インを考えたり、 ベースラインを作ったりするには二つのアプローチがあるということでした。
一つはよく知られている五和音…いわゆるペンタトニックを活用してフレーズを組み立てるアプローチです。
もう一つは、和音のコードトーン―これは四和音―いわゆるテトラットのことですね。 それを基盤にしてテンション・ノートや経過音を加えることでフレーズを組み立てていくアプローチです。
コードトーンの配置―すなわちポジション―は四和音のフォームになりますから、五音からなるペンタトニックのフォームよりも単純に一音少ないんです。
それにコードトーン自体が和音の構成音でもありますから、とりあえずコードトーンのアルペジオ―すなわち分散和音―を弾いておけば、 アドリブやフィル・インやベースラインの音がコードから外れることはありません。
やってみると確かに音のコントロールがペンタよりも簡単なんです。
そこで初めから五音のペンタトニックを活用しようとするよりも…
まずはコードトーンエクササイズで指板上の四和音のポジションと活用法を覚えて、 そこに音を足すという発想で段階的にペンタトニックの運用に慣れていく方がはるかに効率的だと言えます。
またコードトーンのポジションは、三和音―いわゆるトライアド―で構成される五つの基本フォームを包含する配置になりますので…
コードトーン・エクササイズを実践することがそのまま五つの基本フォーム―すなわちCAGED―を攻略することにもつながります。
コードトーン・エクササイズはギターの指板と恋人になるための近道だったんですね。
それでコードトーン・エクササイズってどういうものなのかといいますと…
Cメジャー・コードの五つの基本フォーム…すなわちCAGEDを、 ギターの指板全体に並べてみますと…5弦3フレットと6弦8フレットのルート音を中心に二つのブロックが見えてきます。
5弦・3弦ルートのブロックと6弦・4弦ルートのブロックですね。
コードトーン・エクササイズというのは、 この二つのブロック内の1度と3度と5度と7度の四和音を1オクターブずつ弾いていくアルペジオのトレーニングです。
少し簡単なエクササイズをやってみましょう。 トレーナーは麒ヶ島宗麟さんです。
C型CM7のコードトーン・エクササイズ
私がトレーナーの麒ヶ島宗麟である。 コードトーン・エクササイズをやってみよう。
これが五つの基本フォームのC型C。 この周辺にCメジャー・セブンのコードトーンを抽出するとこうなる。
この中の1度と3度と5度と7度のアルペジオを1オクターブぶん弾けばいい。
【 コツその1 】
最初にCメジャー・セブンのコード・フォームを鳴らすのが賢いやり方だ。 コード・フォームをイメージできると、コードトーンの音の配置が指板上に見えやすくなる。
【 コツその2 】
CAGEDシステムの五つの基本フォームを思い浮かべながら弾くといい。 五つの基本フォームがインデックスの役割を果たしてくれるから覚えやすくなる。
【 コツその3 】
音名と度数を歌いながら弾いて意識するようにしよう。 カラダで運指を覚えるだけではなくて、ギターの指板上に音名と度数が見えてくるようになるのも目標なんだ。
ということでエクササイズを始めるのである。
【 P001:C型CM7のコードトーン・エクササイズ 】
VOICEVOX:ずんだもん・麒ヶ島宗麟
VOICEVOX:ずんだもん・麒ヶ島宗麟
おつかれさん。
コードトーン・エクササイズのその先
今やったエクササイズはほんの入り口ですから、 コードトーン・エクササイズを一通りやり終えるには半年から一年くらいかかるのではないかと思います。
その頃には長い坂道を登り切った後のように、その先に様々な景色が開けてきます。 どのような世界が広がるのかを簡単に紹介しておきましょう。
まずはアドリブマスターの世界です。
コードトーン・エクササイズを一通りやり終える頃には、ギターの指板上に音の配置と度数が見えてきます。
そこからさらにスケールとその活用法を学んでいくことで、 耳に入ってくるギターフレーズがどのように組み立てられているのかを自分で分析できるようになってくることでしょう。
そうなれば、ドラマチックでスピード感のあるギターフレーズを自分で考えて作ることも可能になってくるわけです。
参考までに私・工藤うらがアドリブマスターの世界を旅するときのガイドとして活用した本を紹介しておきます。
まずは宮脇俊郎先生の『5音で弾けちゃう! ジャズ/フュージョン・ギター』という本です。
これはタイトルどおり、五音―すなわちペンタトニック・スケール―の使い方をまとめたものです。
宮脇先生のYouTubeチャンネルというのがありまして、 そこに「アドリブ練」というコンテンツがあるんですけど、 そこでは理論的な話はあまり詳しく解説されてないんですけれども、 私の場合、その「アドリブ練」で練習を始めてしまったものですから、 ちょっと理論的なことを詳しく知ろうと思ってこの本を買ったんですね。
同じく理論的な話が詳しく書かれているのが、 竹内一弘さんの『本当のスケール練習&活用法』という本でした。
それからコードトーン・エクササイズの先に広がる世界の二つ目は、 歌の合間とかコードチェンジのつなぎに気の利いた合いの手を入れるフィル・イン・マスターの世界です。
コードトーン・エクササイズを通して5つの基本フォームを自分のものにしたら、 コードフォームからフレーズを生み出すフィル・インの技法を学んでいくと、さらに楽しみが広がると思います。
私が活用したのは 山口和也さんの『ギター「無移動コードチェンジ」エクササイズ』という本だったんですけど… 例えばこういうコード進行があったとします。
【 One Of Us進行ストローク 】
Am-F-C-G
Am-F-C-G
ジョン・ オズボーンの「One Of Us」とかで使われているコード進行なんですけど、 もちろん開放弦を使ったローコードのフォームで弾いてもいいんですが、 CAGEDシステムの5つの基本フォームを応用して、別のポジションで弾くことももちろん可能なんですよね。
【 One Of Us進行アルペジオ 】
Am-F-C-G
Am-F-C-G
ここで使ったのはCAGEDシステムの5つの基本フォームを応用したコードフォームで、 省略コードとかスモール・コードなんて呼ばれるんですけど、こうした5つの基本フォームの応用的なテクニックが書かれているのが、 『ギター「無移動コードチェンジ」エクササイズ』という本です。
同様にコードフォームからフィル・インのフレーズを生み出す技法を解説してあるのが『R&Bブルースギターの技法』という竹内一弘さんの本です。
それからコードトーン・エクササイズのその先に広がる三つ目の世界はベース・マスターの世界です。
単にコードのルート音を鳴らすだけではなくて、適切なベースラインを選べるようになると、 コードチェンジを滑らかに演出したり、ハーモニーに広がりを持たせてメロディを引き立たせたり、 ギターアレンジの引き出しがどんどん増えていきます。
アコースティックギターのフィンガースタイルの世界に岡崎倫典さんという名手がいるんですけども、 私は倫典さんの楽譜を参考にしてベースラインを勉強しています。
ちょっと参考までに弾いてみますね。
【 故郷イントロ 】
岡崎倫典「永遠のメロディ20」のアレンジ
岡崎倫典「永遠のメロディ20」のアレンジ
これは文部省唱歌の『故郷』を倫典さんがアレンジしたもののイントロなんですけど、 倫典さんのアレンジって、ベース音がすごく印象的で、弾いてて面白いんですよね。
このイントロですと、こんな感じでベース音が変わっていきます。
【 故郷ベース・ライン 】
岡崎倫典「永遠のメロディ20」のアレンジ
岡崎倫典「永遠のメロディ20」のアレンジ
こういうことができるようになるのがベース・マスターの道というわけです。
ベースラインはコードトーンを骨格にして作っていきますので、コードトーン・エクササイズはベース・マスターの道に直結しているとも言えるわけです。
ベースラインって結構面白いので、私の場合は、 板谷直樹さんの『ベースラインで迷わない本』とか『ベースのフィル・インを極める本』を使って楽しんでいます。
本日のまとめ
クレジット表記
この動画は以下の提供元の素材を利用しています。
●VOICEVOX:ずんだもん・麒ヶ島宗麟・ちび式じい
商用・非商用問わず無料で使える中品質なテキスト読み上げ・歌声合成ソフト
●うごかわっ:原稿を見て話す人
会員登録不要、商用利用可、アニメーションGIF形式の無料素材
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